
作曲をしてみたいけれど、作曲理論ってなんだか難しそうだし、どこから覚えたら良いのかもわからない。きっと、これから作曲を初めて行うという方の中には、そんな気持ちになっている方も少なくないと思います。
また、作曲理論は本当に必要なのかと疑問に思っている方もいるかもしれませんね。もし、いらないものであるなら、理論抜きにして作曲をする方法を教えてほしいというのが本音であるという方もいるでしょう。
結論から言うと、ただメロディーを作ってみたいということでしたら、作曲理論はいらないものともいえるかもしれません。ただ、いらないものと言っても、実は何となく頭の中で作ったメロディーも、それは何かしらの作曲理論にあてはまるものになっているんですけどね!それを言葉で説明できないだけで、実は皆作曲理論がどんなものか、感覚的には分かっているんです。
どういうことやねん!という話ですが、もし作曲理論をどこから覚えたら良いのかわからないという方は、是非この記事を最期まで読んでみてください。今回の記事では、作曲の超初心者の方でもわかりやすいように、作曲をするうえで最低限知っておきたい情報をまとめていきたいと思います。
作曲理論はいらない?何となく作ったメロディーが理論にあてはまるってどういうこと?

なんだか、作曲理論はいらないという意見も意外と多いようですが、もしあなたがこれから人を感動させられるような良い曲を作ってみたいと考えているのであれば、作曲理論について最低限の知識は持っておいた方が良いでしょう。
確かに、作曲理論を知らなくても、その主体となるメロディー自体は皆さん考えることができると思います。例えば、1週間時間をあげるから、Aメロ、Bメロ、そしてサビまでのメロディーを作ってきてと言われたら、それが良いか悪いかはともかくとして、何とか作ることはできますよね?
鍵盤を適当に弾いて、今のメロディー良いかもと思う部分を使ってみたり、鼻歌で適当に歌ったりして、そうやってちょっとずつメロディーを繋げていけば、何とか曲らしきものは作れるはずです。1週間も時間があれば、歌詞だってつけることもできると思います。
実は、こうやって鼻歌などから曲を作っていくというのは、作曲の仕方としては常套手段ともいえます。よく、良いメロディーが降りてきたなんて言う方もいますが、作曲理論なんて知らなくても、実はメロディー自体は考えることができるんです。
でも、考えてみるとそれって不思議な話ですよね?作曲理論なんて知らないのに、作曲ができちゃってるんですから。やっぱり、作曲理論なんていらないんじゃないの?と思う方もいるかもしれませんし、実際にそうやって感覚だけで良い曲が作れちゃう人なら、そんなに深くまで作曲理論なんて知らなくて良いんじゃないかと私も思います。
しかし、そうやって完成したメロディーであっても、実はそれは作曲理論におけるいくつかの理論にあてはまるものになっているはずなんですよね。
例えば、そのメロディーには必ずその基本となる音、すなわち「キー」があって、また、絶対にどこかの「スケール」にあてはまるものになっているはずです。具体的には、「メジャースケール」にあてはまるものになっているのではないかと思います。また、その曲に「ダイアトニックコード」などを使って「コード」をつけていくと、その「コード進行」も必ず理論にあてはまるものになっているはずです。
はい、本当に知識が「無」である方にとっては、もう読みたくねえよと思うようなワードをいくつか出してみました。笑でも、本当はその理論がどんなものか説明できないだけで、みんな感覚的にそれがどんなものなのかというのは分かっているはずなんですよ。何故なら、皆さんがいつも聴いているプロの曲は絶対にそういう理論に基づいているので、私たちはそれを感覚的には分かっており、どういうメロディーを作れば曲が盛り上がるのか、または落ち着いていくのか、というのが分かっているわけです。だから、理論を知らなくてもメロディーが作れちゃうんですね。
ちなみに、作曲理論と一口に言ってみても、それ自体は非常に奥が深いものですし、私自身すべてを知っているわけではないのですが、先ほどあげたようなワードは、作曲をするのであれば最低限知っておきたいものです。
何故なら、作曲というものは、メロディーを作って終わりではないからです。そのメロディーをさらに際立たせたり、そのメロディーに独特な雰囲気を持たせたりするためには、「コード」の存在は必要不可欠ですし、どんなコードを使ったら良いのか考える上では、その曲の「キー」及び「スケール」というものを知る必要があります。また、「コード進行」がどのような理論で進んでいくと人はそれを心地よいと感じるのか、ということも、知っておきたいところですね。
つまり、こういった理論というものは、曲をさらに良いものにする「編曲」を行う際に必要になってくるということなんですね。1つずつわかりやすく説明していきますので、もし知らないという方はこの機会に覚えてしまいましょう(^^)
作曲を行う上で最低限必要な作曲理論がこちら!

それではここからは、先ほど挙げたいくつかのワードについて、それぞれどんなものなのかということについて簡単に説明をしていきたいと思います。作曲理論なんて知りたくないという方も、きっとこれを知るとさらに作曲をしてみたいと思うはずです(^^)
「キー」とは?
それでは、まずは曲の「キー」から説明をしていきたいと思います。
よくカラオケに行くと曲のキーを変えたりする方もいると思うのですが、今ここで説明するキーもそのキーと同じものです。このキーとは曲の基本となる高さと言えるものであり、簡単に言うと、曲の最初と最後の音の高さは、そのキーの高さになっていることが多いんですね。
例えば、曲のキーがドレミファソラシの「ド」であるといった場合には、その曲の出だしの音は「ド」であり、最後の高さも「ド」になっていることが多いんです。
また「ドレミファソラシ」のことを英語で「CDEFGEB」と書き、コードの表記にはその「CDEFGEB」が用いられているわけですが、曲のキーが「ド」であるということは、曲のキーは「C」であるということと同じで、その曲の最初と最後には、「C」のコードが使われていることが多いんですね。
多分これを読んでみても、はあああん??って方も多いと思います笑。次のスケールの話でもキーが登場しますので、とりあえずここでは、曲の「キー」はその曲の出だしと最後の音なんやで!ってくらいに認識しておいてください。
「スケール」とは?
それでは次に、曲の「スケール」について説明をしていきたいと思います。このスケールとは、簡単に言うと、ある規則によって集められた「音の集団」のことを言います。
その規則の違いによって様々なスケールが存在しているのですが、私たちにとって最もなじみ深いものと言えるのが、「メジャースケール」と呼ばれているものです。言い換えると、私たちがよく耳にする曲の多くは、この「メジャースケール」にあてはまる曲ということができるんです。
先ほど、スケールとはある規則によって集められた音の集団であるという話をしましたが、このメジャースケールの場合には、「全全半全全全半」がその規則となっています。「全」と「半」はすなわち「全音」と「半音」を意味しています。こういった間隔で集められた音の集団が、1つのメジャースケールなんです。
これだけだとわかりにくいので具体的に例を挙げると、そのメジャースケールの最も基本的なものと言えるのが、「ドレミファソラシド」なんです。以下の図を見ていただくと、これはちゃんと「全全半全全全半」となっていることが分かりますよね。

この「ドレミファソラシド」は、「ド」の音、つまり「C」の音を基準としているため、この「ドレミファソラシド」という音の集団のことを、「Cメジャースケール」と言います。また、その「Cメジャースケール」にあてはまる曲というものは、曲の「キー」が「C」であり、「ドレミファソラシ」の音を使ってメロディーが構成されています。もし、その「ドレミファソラシ」以外の音を使ってしまうと、違和感を感じるはずなんです。
なので、もしあなたが作曲理論を知らないままメロディーを作り、そのメロディーがCメジャースケールにあてはまるものであるならば、そのメロディーには「ドレミファソラシ」以外の音は使われていないはずです。もちろん、オクターブが違うことはあり得ます。例えば、1オクターブ高いドの音などを使うことはもちろんOKなんですが、そのスケールに無い「ド♯」などの音を使うと、違和感が生じるはずです。
ちなみに、「ドレミファソラシド」というものは非常に基本的な音の集団のように感じてしまいますが、これは数あるメジャースケールの中の1つにすぎません。例えば、この曲は「Dメジャースケール」の曲だね、という話になったら、その曲のキーは「D」であり、Dを基準とした「全全半全全全半」の音の集団で構成された曲になっているはずです。つまり、Dメジャースケールは以下の図のようになります。

なるほどな~ってなりませんか?ちなみに、カラオケでいう曲のキーを変えるというのは、そういった音の集団を丸ごと動かすということです。つまり、キーがCの曲のメロディーを丸ごと全音分上にあげると、その曲はキーがDの曲になるということなんですね。また、半音分持ち上げると、その曲のキーはC♯ということになります。
このように、その曲のキーが分かれば、その曲は何のスケールの曲なのかということがわかり、どんな音を使えば良いのかということが分かります。
ただ、先ほども申し上げましたように、このあたりのことは何となく皆さんも感覚的に分かっている部分だと思います。
例えば、もしあなたの作ったメロディーがの出だしの音が「ド」なのに(Cメジャースケール)、そのメロディーのなかで「ファ♯」とか「ド♯」のような音が出てくることはないはずです。私たちはもうメジャースケールに慣れ親しんでいるので、もしそういった音が出てくてしまうと、非常に違和感を感じるはずなんです。
このように、私たちは「キー」と「スケール」については、何となく感覚的に理解しているはずです。本当はスケールにも色々な種類がありますし、メジャースケールの始まり方、終わり方にも例外があり得ますが、とりあえずはここで説明したことを覚えておいていただければ問題はないと思います。
ダイアトニックコードとは?
作曲をする上では、「コード」の存在は欠かせません。コードとはすなわち「和音」のことであり、ギターであっても、ピアノであっても、このコードがあるからこそメロディーがさらに輝きます。
そして、メジャースケールの曲の場合、そのそれぞれのスケールの中で違和感がなく使える7つのコードのことを、ダイアトニックコードと言います。例えば、Cメジャースケールの場合には、ダイアトニックコードは「C、Dm、Em、F、G、Am、Bm(♭5)」と定められています。

なぜ、これらのコードがそのスケールの中で違和感なく使えるのかというと、これらのコードは全てCメジャースケールの中の音で構成されているからなんですね。具体的には、Cの構成音は「ド、ミ、ソ」、Dmの構成音は「レ、ファ、ラ」、Emの構成音は「ミ、ソ、シ」、Fの構成音は「ファ、ラ、ド」、Gの構成音は「ソ、シ、レ」、Amの構成音は「ラ、ド、ミ」、Bm(♭5)の構成音は「シ、レ、ファ」となっているんです。「ドレミファソラシ」以外の音を使っていないため、違和感なく使えるということなんですね。
作曲をする上では、こういったコードを上手く使って、自分の作ったメロディーにコードを付けていくという作業が必要になると思います。ただ、実はこれも、メロディーが決まった時点である程度の進行は決まっているんですけれどね。どういうメロディーにすると曲が盛り上がっていくのか、または落ち着いていくのかということが感覚的にわかるということは、コード進行をどうすれば良いのかということが感覚的に分かっているということとほぼ同じなんです。
まとめ

今回の記事では、作曲理論て本当にいるの?それともいらないの?という方のために、最低限知っておきたい情報として、キーやスケール、コードに関する情報についてまとめました。
ただ、実際はまだまだお伝えしたいことがたくさんあります。なので、もしここまで読んでくださった方で、もう少し詳しく知りたいという方は、以下の記事をご覧になってみてください。
※曲のキー、スケールについて知りたい方はこちら↓
作曲理論におけるキーのお話!全然意味わからんていう人集まれ~
※コード進行の理論について知りたい方はこちら↓
どちらも非常に大切な部分です。もし、これからギターなどを使って作曲をしていきたいと考えている方は、是非一度目を通してみてください(^^)
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